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全ての闘いが終わった今。
デルムリン島で想いを馳せるはただ一人。
ヒロインが取った行動とは…?
『天空物語』7巻のその後。テンソラの誕生日パーティー。グランバニアオールキャストにカデドリを含めてます。
「……何を怒っている?」
カデシュの言葉に、ドリスは不機嫌そのものの顔で、ツンと顎をそらした。
自分は何か、彼女を不機嫌にさせるようなことをしたのだろうか。
カデシュにはまったくと言って、身に覚えがなかった。
『天空』8巻あたりのお話です。カデシュ、ドリス、テンのお話。ほのぼのしてます。
「だってあの子たちには他に、甘えられるような人がいないんだもん。母親代わりになって、やさしく抱きしめて、あったかい胸に甘えさせてあげられるような人って、あたしくらいしかいないんだもん」
「天空物語」
特にどの巻というわけでもありませんが、旅の途中のカデドリ。ラブ度高めです。シリアス系。
洞窟の床は、雨が降って気温が下がったこともあって、思ったよりもずっと冷たかった。上に羽織る物もなくて、腕の出た服を着ていたドリスはそっと肩を抱きしめる。
先刻の、無防備なぬくもりが懐かしい。
とある里を訪れた、ポップとバーン。
酒を飲みながら、彼らの話は『竜王問答』へと移っていった。
そして……
「…だが、そうだな。もし余がまだ魔王だとするならば、その前にいる貴様は、さしずめ勇者だな」
「へ?」
一瞬きょとんとした表情になったあと、ポップは「何言ってんだよ」と笑う。
「何で俺が勇者なんだよ。勇者はダイだろ。俺は単なる魔法使いだ」
だが、バーンは笑わない。
「物の譬えだ。魔王の対におるのは、第一に勇者であるのでな」
「…………。」
これは…なんだ? バーンは何を言いたいのだろう?
昔と変わらぬ父と自分―――。
揺れる荷車の中で、ポップは夢を見る。
それは、幼い頃の思い出だった。
※登録させて頂いている他の作品と、設定等は同じとなっております。
うたた寝の短い時間。淡くはじける泡沫の夢を見る。
ああ、これは昔の夢だ。
父のあとに付いて行く幼い自分。
開けたドアの向こうは、熱気に満ちた鍛冶場。父の神聖な、仕事場。
何を手伝うでもなく、ただ言われるままに道具を運んだりしながら、父の仕事を見つめていた自分。
危険だからと、父が剣を鍛える炉の辺りには、あまり近くまで行かせてもらえずに。
舞い散る火花の美しさに、くらくらする。
ダイがふと思ったのは、決して起こってほしくない未来の仮定。
彼は親友である大魔道士に依頼する。
「なぁ、ポップ。もしそういう事になったらさ―――」
一体なにがきっかけでそんな話をしようと思ったのかは、ダイ自身にもわからなかった。
ただ、ぽつりと呟く。
「もしオレがさ、人間に絶望したりしたら……父さんみたいになるのかなあ?」
ダイのその言葉は、ポップを振り向かせるのに充分な力を持っていた。
ある日のパプニカ王宮で。
マァムは久々にレオナとお茶を楽しんでいたが……
他の2作品と設定は同じになります。大戦から3年後、ダイ帰還後の世界のひとコマです。
「照れくさいのはわかるけど、お礼はともかく、名乗ってあげたらいいんじゃない? 世に名高い勇者の仲間が立ち寄った村って事で、有り難がる人だっているでしょうに」
「ええ………そうかもしれないわね」
そっと紅茶を口に含む。
大戦から3年が経ち、新たな旅に出たポップとマァム。
それは、ある晴れた日の出来事で……。
『ダイの大冒険』のSSです。「新たな世界」と設定は同じです。
サワサワと木々が鳴る。
男は額に手をやった。
指先が辿るのは、白い包帯の下に隠された深い窪み。既に血は止まり治った筈だというのに、吹く風にツキリと痛む。
喪失の痛みだ。
鬼眼の力は、あの時全て使い果たした。奇跡的に生き延びたが、もう今の自分に残っている魔力は、普通の魔族のそれに、毛が生えた程度だ。
バーンとの死闘から3年。
ようやく帰還したダイ。それを喜びながら、ポップはある決意を固めていた。
それは……。
一話完結のSSです。メインキャラは18歳になったポップ。他のSSも設定はほぼ同じになります。
(大丈夫だよな…)
連日のパーティーで疲れきった親友の寝顔を思い出す。
昨日の晩は、ようやく二人で話す事が出来た。与えられた部屋のテラスに行き、少し酔った頬を夜風で冷やしながら、アルコール抜きのジュースで乾杯した。
『ポップ、おれ、嬉しいよ』
街の灯りを見ながら、ダイは言った。
『おれ、この地上を護れて、本当に良かった…!』
噛み締めるような呟きだった。
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